EC運営
ECで商品が売れにくいのはなぜ?原因と売上を改善するための対策を解説

ECサイトにアクセスはあるのに商品が売れないとき、購入までのどこで止まっているのかを確認する考え方を解説します。よくある原因と、商品ページや購入条件、ライブコマースでの改善方法をまとめます。
「ECサイトにアクセスはあるのに、なかなか商品が売れない」
そんなとき、広告の予算を増やしたり、SNSの投稿本数を増やしたりと、まず集客を強化しようと考えるかもしれません。
もちろん、本当にアクセスが足りていないのであれば集客は必要です。
しかし、商品ページまでは見られているのにカートに追加されていない場合や、カートには入っているのに購入されていない場合、アクセスだけを増やしても根本的な解決にはなりません。
重要なのは、「売れていない」という結果だけを見るのではなく、購入までのどこでユーザーが止まっているのかを確認することです。
この記事では、ECで商品が売れないときにまず確認したいポイントから、よくある原因、具体的な改善方法まで順番に解説します。
「売れない」を3つのフェーズに分ける
ECの売上が伸びない原因を考えるとき、「CVRが低い」「広告の効果が悪い」といった一つの数字だけを見ると、何を改善すればよいのか分かりにくくなります。
まずは購入までの流れを、大きく3つに分けて考えてみます。
商品ページまで人が来ていない
最初に考えられるのが、そもそも商品を見てもらえていないケースです。
サイト全体へのアクセスが少ない場合だけではありません。
ブランドのトップページや記事にはアクセスがあるものの、商品一覧や商品詳細ページまで移動していない場合もあります。
この場合、商品ページをどれだけ改善しても、見てもらう人数自体が少ないため売上への影響は限定的です。
考えられる原因としては、
- 商品やブランドの認知が不足している
- 広告のターゲットと商品が合っていない
- SNSや記事から商品ページへの導線が弱い
- 商品一覧までたどり着きにくい
- 広告から関係の薄いページへ遷移させている
などがあります。
まずは「サイトへのアクセス数」だけではなく、そのうち何人が実際に商品ページまで到達しているかを確認する必要があります。
商品ページは見られているが、カートに入らない
次に確認したいのが、商品ページまでは見られているものの、カート追加まで進んでいないケースです。
ここでは集客よりも、商品を見たユーザーが、
- 「自分に必要なのか」
- 「この商品を選ぶ理由は何なのか」
- 「この金額を払ってもよいのか」
を判断するための情報が十分にあるかが重要になります。
例えば、
- 商品の特徴が分からない
- 使用した状態を想像できない
- 他の商品との違いが分からない
- サイズや素材など必要な情報が見つからない
- レビューや運営会社などの信頼材料が少ない
- 送料や返品条件が分からない
といった理由が考えられます。
商品ページは単なる「商品紹介ページ」ではありません。
ユーザーが購入するかどうかを判断するための情報を集める場所でもあります。
実際、Baymard InstituteによるECサイトのユーザビリティ調査でも、商品ページ上で必要な情報を確認できないことで、ユーザーが商品を候補から外す行動が報告されています。
カートやチェックアウトまで進むが、購入されない
商品をカートに追加しているのであれば、少なくとも一定の興味は持たれています。
それでも購入されない場合は、商品そのものだけでなく、購入条件やチェックアウトに問題がないかを見る必要があります。
例えば、
- 送料が想定より高かった
- 配送に時間がかかる
- 返品条件が分からない
- 希望する決済手段がない
- 会員登録が必須になっている
- 入力項目が多い
- サイトへの信頼に不安がある
といった要因です。
Baymard Instituteが米国のオンライン購入者を対象に行った調査では、購入準備ができていなかったケースを除くと、追加費用、配送速度、サイトへの信頼、アカウント作成、複雑なチェックアウトなどがカート離脱の主な理由として挙げられています。
これは米国での調査のため、日本の消費者にそのまま当てはめることはできません。
ただし、商品を気に入ってもらった後にも、購入を止める要因が存在するという点は、EC運営で意識しておきたいポイントです。
ECで商品が売れにくい6つの原因
ここからは、商品ページを見られているにもかかわらず、カート追加や購入につながらない場合に考えたい原因を掘り下げます。
商品の特徴だけで、選ぶ理由まで伝わっていない
商品ページでは、機能や素材、サイズなどの情報を詳しく掲載することが重要です。
ただし、商品の特徴を並べるだけでは、「なぜ自分がこの商品を選ぶべきなのか」まで伝わらないことがあります。
例えば、
- 「軽量設計」
- 「高性能な素材を使用」
- 「新しい機能を搭載」
- 「国内製造」
といった情報は、商品の特徴を説明しています。
しかし、ユーザーが知りたいのは、その特徴によって自分にどのような違いが生まれるのかです。
軽量であれば、長時間持ち歩いても負担になりにくい。
防水であれば、雨の日やアウトドアでも使いやすい。
国内製造であれば、どのような工程や品質管理によって商品が作られているのか。
このように、商品のスペックと実際の利用場面を結び付けることで、ユーザーは自分に必要な商品かどうかを判断しやすくなります。
特に似た商品が複数あるカテゴリでは、「何が優れているか」だけでなく、「どんな人が、どんな場面で、この商品を選ぶのか」まで伝えることが重要になります。
実物のサイズ・質感・色味が想像できない
実店舗とECの大きな違いの一つが、商品を直接確認できないことです。
オンラインストア上では服を試着したり、家具の大きさを確認したり、化粧品の質感を試したりすることができません。
そのため、商品の見た目が重要な商材では、写真や動画の役割が大きくなります。
例えばアパレルなら、正面だけではなく、背面、横、生地のアップ、着用写真、異なる体型や身長での着用例などがあることで判断材料が増えます。
家具であれば、人や一般的な家具と一緒に撮影することで、単体写真だけでは分かりにくい大きさをイメージしやすくなります。
化粧品であれば、容器の写真だけではなく、実際に手に取った質感や伸び方まで見せることで理解しやすくなります。
つまり、商品の写真を載せるだけではなく、購入を判断するために必要な見え方が揃っているかという視点が重要です。
購入前の細かな疑問が解消されていない
EC上では、購入に近づくほど消費者の疑問が具体的になります。
- 「自宅の洗濯機で洗える?」
- 「このスペースに収まる?」
- 「敏感肌でも使える?」
- 「プレゼント包装はできる?」
- 「パーツが壊れたら交換できる?」
といった質問です。
購入を前向きに検討している人ほど、自分の生活や利用環境に合わせた疑問が生まれます。
その答えが見つからないと、ユーザーは検索エンジンやSNSで調べ直したり、購入を一度保留にしたりすることがあります。
そのため、企業側が想定したFAQだけでなく、実際に問い合わせで寄せられた質問も商品ページへ反映していくことが重要です。
同じ質問が何度も届いているのであれば、問い合わせ対応だけの問題ではありません。
商品ページ上で購入判断に必要な情報が不足しているサインと考えることもできます。
「この店から買って大丈夫か」という不安が残っている
特に初めて見るブランドやECサイトでは、商品だけでなく販売者も評価されています。
- 「きちんと商品が届くのか」
- 「問題があった場合に対応してもらえるのか」
- 「このレビューは本当なのか」
といった不安です。
ECでは購入前に実店舗を見ることができず、商品を受け取る前に代金を支払うケースも多いため、販売元への信頼も購入判断に関わります。
2024年に発表されたECに関するメタ分析でも、信頼、知覚リスク、セキュリティ、オンライン上の口コミが購買意思決定と関連することが報告されています。
そのため、会社情報や問い合わせ方法、配送・返品ルール、保証内容、実際の購入者レビュー、外部メディアでの紹介実績など、購入者が販売元を判断するための情報を整えることが重要です。
レビューについても、高評価だけを並べることが必ずしも信頼につながるとは限りません。
購入を慎重に検討しているユーザーほど、低評価の内容も確認し、自分にとって問題になる欠点がないかを確かめる場合があります。
「安心してください」と伝えるのではなく、消費者自身が安心できるか判断できる情報を用意することが大切です。
広告やSNSと商品ページの内容がつながっていない
広告のクリック率は高いのに、商品ページで離脱が多い場合は、広告の内容とその先のページにズレがないかを確認する必要があります。
例えば、SNS動画で商品の収納力を強くアピールしていたのに、リンク先の商品ページには収納した状態の写真が一枚もない場合です。
広告では「収納力」に興味を持ってクリックしたにもかかわらず、商品ページではその情報を確認できません。
これでは、広告によって高まった期待をリンク先で受け止められません。
広告、LP、商品ページを別々のものとして考えるのではなく、「広告で興味を持った理由を、リンク先ですぐ確認できるか」という流れで設計する必要があります。
送料・配送・返品などの購入条件が分かりにくい
商品を気に入ってもらえても、送料や配送日、返品条件などが購入直前まで分からなければ、ユーザーは判断を止めやすくなります。
特に注意したいのが、チェックアウトに進んで初めて追加費用が分かるケースです。
商品ページでは10,000円と表示されていても、購入直前に送料や手数料が追加されれば、ユーザーが想定していた支払金額とは変わります。
配送についても同様です。
「いつ届くのか」が分からない商品は、プレゼントや旅行前の購入など、受け取り時期が重要なユーザーにとって購入しづらくなります。
また、オンラインでは実物を確認できないため、
- サイズが合わなかった場合に返品できるのか
- イメージと違った場合はどうなるのか
- 初期不良があった場合はどう対応されるのか
といった条件も購入判断に関わります。
送料、発送までの日数、お届けの目安、利用できる決済方法、返品・交換条件、保証内容などは、チェックアウト直前だけではなく、できるだけ商品ページ上でも確認できる状態にしておくことが重要です。
購入条件を早い段階で見せることは、購入を急がせるためではなく、購入直前の「想定外」を減らすために重要です。
やみくもに改善する前に知っておきたいこと
EC改善では、「できること」をすべて一度に実施する必要はありません。
むしろ、複数の変更を同時に行うことで、何が原因だったのか分からなくなることがあります。
例えば、
- 商品画像を変更する。
- 価格を下げる。
- 送料無料にする。
- 商品説明を書き直す。
- 広告を変更する。
すべてを同時に行ってCVRが上がったとしても、どの変更が効いたのか判断できません。
まず大きく離脱している場所を見つけ、原因について仮説を立て、一つずつ改善して数字を見る方が次の施策につながります。
商品ページだけでは解決しにくい疑問には、ライブコマースという選択肢
ライブコマースとは、企業やブランド、販売スタッフ、クリエイター、専門家などがLIVE配信で商品を紹介し、視聴者とリアルタイムでやり取りしながら販売する方法です。
EC改善という視点で見ると、ライブコマースの役割は単に商品を動画で紹介することではありません。
商品ページだけでは解消しきれない購入前の疑問に、その場で答えられることに大きな特徴があります。
商品ページでは、企業が事前に用意した写真、説明文、動画、FAQなどをもとに、ユーザー自身が購入を判断します。
一方、購入を前向きに検討するほど、
- 「自分の使い方ならどちらがおすすめですか?」
- 「この2つを実際に使い比べると、どんな違いがありますか?」
- 「実際に身につけると、どのような見え方になりますか?」
といった、個々の状況に合わせた疑問が生まれます。
事前に作った商品動画では、企業があらかじめ想定した情報を伝えることはできますが、視聴者一人ひとりの疑問に合わせて内容を変えることはできません。
ライブでは、実際に視聴している人が何を知りたいのかに応じて、その場で商品を見せたり、比較したり、実演したりしながら説明を変えることができます。
つまり、FAQや商品説明をさらに増やすだけでは対応しにくい疑問に対して、人とのやり取りを加えることで購入判断を支援できるのがライブコマースです。
ライブコマースは「オンライン上の店舗」にもなる
実店舗では、商品を見るだけではなく、店員に質問したり、複数の商品を比較したり、実際の使い方を確認したりしながら購入を検討できます。
一方、一般的なECでは、商品ページに掲載されている写真や説明、レビューなどをもとに、基本的には購入者自身が判断します。
ライブコマースでは、その間に人とのやり取りを加えることができます。
店舗に足を運ばなくても、
- 複数の商品をその場で比較してもらう
- 実際の使用方法を見せてもらう
- 自分の用途に合う商品を相談する
- 商品ページだけでは分からない部分について質問する
といったことができます。
ユーザーにとっては、自宅にいながら、店舗で商品を見ながら店員に相談するような形で購入を検討できるのが特徴です。
企業側にとっても、これは新しい顧客接点になります。
新商品を実際に見せ、説明し、質問に答える方法として、実店舗やポップアップストア、販売イベントは有効です。
一方で、会場、什器、設営、スタッフ、移動、商品輸送などの準備が必要になり、参加できるユーザーも開催場所や日時に左右されます。
ライブコマースが実店舗やポップアップを完全に置き換えるわけではありません。
しかし、オンライン上で「見せる・説明する・比較する・実演する・質問に答える」機会を作ることで、物理的な店舗だけに依存しない販売方法を持つことができます。
たとえば東京にしか店舗がないブランドでも、全国のユーザーに同時に商品を紹介できます。ユーザー側も店舗まで移動する必要がなく、自宅から商品について質問できます。
つまりライブコマースは、単にECの商品ページを動画にするのではありません。
これまで実店舗で行われてきた「商品を見ながら質問し、比較し、相談する」という接客体験の一部を、オンラインへ持ち込む方法と考えると分かりやすいでしょう。
もちろん、すべての商品にライブコマースが必要なわけではありません。
価格や容量、納期などの情報だけで購入を判断しやすい商品であれば、通常の商品ページを最適化する方が効率的な場合もあります。
一方で、商品の違いを説明する必要がある、実演した方が価値が伝わりやすい、購入前に細かな質問が生まれやすいといった商品では、商品ページを補う販売方法の一つとしてライブコマースを検討できます。
まとめ
ECで商品が売れないとき、最初から広告費を増やしたり、サイト全体を作り直したりする必要があるとは限りません。
まず確認したいのは、購入までのどこでユーザーが止まっているのかです。
商品ページまで人が来ていないのであれば、集客や導線を見直す。
商品ページは見られているのにカートに入らないのであれば、商品理解や購入判断に必要な情報を確認する。
カートやチェックアウトまで進んでいるのであれば、送料、配送、決済、返品条件などに問題がないかを見る。
原因によって、改善すべき場所は変わります。
また、商品ページに情報を追加することで解決できる問題もあれば、文章や写真だけでは解消しにくい疑問もあります。
その場合は、動画やFAQ、チャットだけでなく、ライブコマースによって、実演、比較、相談、質問といった接客の一部をオンライン上に持ち込むこともできます。
重要なのは、特定の施策を先に決めることではありません。
「ユーザーはどこで止まり、購入するために何が足りていないのか」から改善策を考えることです。
一つずつ仮説を立て、改善し、その結果を確認する。
その積み重ねによって、自社のECに本当に必要な施策が見えてきます。
実店舗のように、商品について「見て・聞いて・相談できる」ECへ
Live Mall Clubは、「日本初の双方向ライブコマースプラットフォーム」を掲げ、企業やブランドから視聴者へ一方向に商品を紹介するだけではなく、複数の参加者が同じライブの中で直接会話できる仕組みを提供しています。
ライブ画面には最大4者が参加できるため、
- 商品を販売する企業・ブランド
- 商品について詳しいKOL・専門家
- 商品を実際に作っている生産者・開発者
- 質問や相談をしたい視聴者・消費者
が同じライブに参加できます。
ブランド担当者が商品の特徴を説明し、専門家が別の視点から商品を解説する。
生産者が、なぜその素材を選び、どのように作っているのかを説明する。
そして、視聴者自身がライブに参加し、自分が購入前に気になっていることを直接質問する。
必要であれば、その場で商品を比較したり、使っているところを見せたり、質問に合わせて説明内容を変えたりすることもできます。
これは、単にECサイトに動画を追加することとは異なります。
これまで実店舗で行われてきた「商品を見ながら質問する」「複数の商品を比較する」「詳しい人に相談する」という購買体験を、オンライン上でも作ることができます。
店舗まで来られないユーザーにも商品を詳しく説明したい。
実演しながら商品の違いを伝えたい。
専門家や生産者も交えて、商品の背景まで伝えたい。
購入前の疑問をその場で解消できる接点を作りたい。
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