EC運営
ライブコマースとは?
仕組み・メリットから成功のポイントまでわかりやすく解説

ライブコマースとは、LIVE配信を通じて商品を紹介し、視聴者と会話しながら購入につなげる販売方法です。従来のECとの違い、メリット、KOLの役割、これからの可能性を解説します。
オンラインで商品を購入することが当たり前になった一方で、ECには今も実物を手に取れないという大きな課題があります。
写真では質感が分からない。動画を見ても、自分が知りたい部分が映っていない。商品について疑問があっても、すぐには聞けない。
こうしたオンラインショッピングの課題を、LIVE配信ならではの双方向性によって補う販売方法がライブコマースです。
中国や韓国をはじめとした東南アジアではすでにオンライン販売の主要な手法の一つとして定着し、アメリカやヨーロッパ、日本でも、SNSとECを組み合わせた新しい購買体験として広がっています。
この記事では、ライブコマースとは何かという基本から、従来のECとの違い、メリット、向いている商品、成功させるためのポイント、そしてこれからの可能性まで解説します。
ライブコマースとは
ライブコマースとは、LIVE配信を通じて商品を紹介し、視聴者とリアルタイムでコミュニケーションを取りながら、商品の購入につなげる販売方法です。
企業やブランドの担当者、販売スタッフ、クリエイター、専門家などが実際の商品を紹介し、視聴者はスマートフォンやPCから配信を視聴します。
視聴者から、
「もう少し近くで見せてほしい」
「別の色と比較してほしい」
「どんな人に向いていますか?」
といった質問があれば、配信者はその場で回答し、消費者の疑問をその場で解消することができます。そのまま気に入った商品が見つかれば、配信画面から商品ページへ移動したり、LIVEを見ながらそのまま購入することもできます。
つまりライブコマースでは、商品を見ること、詳しく知ること、質問すること、購入することが一つの体験としてつながっています。
世界中で広がるライブコマース
その最前線を行くのが中国です。2010年代後半から普及に火がつき、2021年には18%、2025年にはオンライン小売全体の36%超を占めるまでに急成長しました。
【参考】:China's 'Lipstick King' confronts slower growth, AI disruption in livestream shopping(Reuters)
一方、中国ほどの規模ではないものの、米国でも市場は着実に拡大中です。調査によると、2025年の米国のライブコマース売上高は約146億ドル(前年比約50%増)に達し、2026年には約198億ドルへとさらに伸びると予測されています。TikTok Shopに加え、eBay Liveやオークション形式のWhatnotなど、ライブ販売を取り入れるサービスも多様化しています。
【参考】:FAQ on livestream commerce: What marketers need to know about live shopping in 2026(EMARKETER)
そして日本国内では、2025年6月にTikTok Shopがスタートしました。TikTokの発表によれば、開始から1年間の日本国内における流通総額の70%以上が、ショート動画やLIVE配信などの「コンテンツを起点とした購入」によるものでした。ライブ配信単体の数字ではないものの、日本でも「検索して買う」という定番の行動から、「コンテンツから思わぬ商品を発見して買う」という新しい買い方が広がり始めていることを示しています。
【参考】:TikTok Shop、日本での提供開始から1年(TikTok Newsroom)
このように世界のライブコマース市場は、すでに成熟した国と、これから急拡大していく国が入り交じる過渡期にあります。中国の成功モデルをただ丸写しにするのではなく、それぞれの市場の特性や文化に合った形をつくり上げていくことが、これからのカギになりそうです。
従来のECとの違い
これまでの一般的なECサイトでは、ユーザーが検索窓から欲しい商品を探し、並んだ写真やスペック表、レビューといった「静的な情報」を頼りに購入を検討してきました。いつでも自分のペースでじっくり探せる便利さがある一方で、写真や文字だけではサイズ感や質感が伝わりにくく、ちょっとした疑問が解消しきれないまま購入を迷ってしまうことも少なくありません。
それに対してライブコマースは、リアルタイムの映像と双方向のコミュニケーションを軸にしたショッピングのかたちです。
配信者から商品の詳しい使い方やリアルなサイズ感を映像で確認できるだけでなく、「色違いが気になる」「サイズ感はどう?」といった疑問をその場でコメントし、直接答えてもらうことができます。ただ情報を探して買うのではなく、「生きた説明を聞き、その場で疑問を解消して納得して買う」という、まるで実店舗で店員さんと会話するような買い物をデジタル上で再現できる点が、従来のECとの決定的な違いです。

ライブコマースの3つのメリット
実演しながら、商品の魅力をリアルに伝えられる
最大の強みは、カタログや写真では伝わりにくい「実際に使っているシーン」をそのまま見せられる点です。たとえばアパレルなら、平置きの写真ではわからない着用時のシルエットや生地の揺れ感。家電なら、実際に電源を入れて操作する様子。食品であれば、調理のコツや食欲をそそる食べ方までリアルに伝わります。腕時計なども、腕に付けたときのサイズ感や、光の反射による文字盤の表情までライブならではの臨場感で共有できます。単なるスペックの解説にとどまらず、「使うとどんな体験ができるのか」をダイレクトに届けられるのが魅力です。
リアルタイムのやりとりで、その場で疑問を解消できる
ECサイトや録画されたPR動画上では、企業側が「おそらくユーザーはここを知りたいだろう」と予測して構成を作ります。しかしライブコマースでは、視聴者がその場で知りたいことを直接投げかけられます。「購入を迷っているけれど、ここが引っかかる」といった小さな疑問も、その場で解消されることで購買への強い後押しになります。ただ情報量が増えるのではなく、「顧客が今まさに必要としている情報」をまるで実店舗にいるかのようにオンラインでピンポイントで届けられる点が大きな違いです。
顧客のリアルな本音が企業にフィードバックされる
通常の商品ページでは、アクセス数やクリック率は見えても「なぜ顧客が購入を迷っているのか」の背景まではなかなか見えてきません。一方、ライブ配信ではリアルタイムのコメントや質問がダイレクトに届きます。もし同じような質問が何度も寄せられるなら、それは商品ページの記載が不十分であるという貴重な気づきになります。また、特定の使い道や機能に対する反応が大きければ、今後の広告クリエイティブや新たなコンテンツの企画にも活かせます。つまりライブコマースは、商品を「売る場」であると同時に、顧客のニーズを深く「知る場」でもあるのです。
ライブコマースにおいて活躍するKOLとは?
ライブコマース、特に中国市場やアジアの動向を語る上で欠かせないキーワードが「KOL(Key Opinion Leader)」です。
直訳すると、重要な意見を持つリーダーとなりますが、特定の専門分野において圧倒的な知識と説得力を持つ、信頼の厚い人を指します。
一見すると「インフルエンサー」と同義のように思われがちですが、両者には明確な違いがあります。
インフルエンサー:主にInstagramやTikTokなどのSNS上で「高い知名度」や「多くのフォロワー」を持ち、自身のライフスタイルや発信力そのものでファンを魅了する存在です。
KOL(キー・オピニオン・リーダー):フォロワーの数以上に、「特定の専門分野における圧倒的な知識や権威性」を持つ人物を指します。たとえば、美容業界におけるトップメイクアップアーティスト、ガジェットに精通した専門家、特定のファッション領域を極めたスタイリストなどがこれに該当します。
なぜ、ライブコマースでKOLが強力なのか?
ライブコマースにおいて、KOLが圧倒的な成果を上げる理由は「視聴者からの深い信頼」にあります。
ただ「人気があるから紹介する」のではなく、専門家の視点から「なぜこの成分が良いのか」「他社製品と何が決定的に違うのか」をロジカルかつ熱量高く解説するため、視聴者は「この人が言うなら間違いない」と納得して購入ボタンを押します。
単に商品をバズらせるための「顔」としてではなく、商品の価値を正しく代弁・証明してくれる存在として、KOLの果たす役割は現在のライブコマース市場において極めて大きなものとなっています。
これからのライブコマース
ライブコマースというと、どうしても配信中にどれだけモノが売れたかという目先の数字や、スマホ版のテレビショッピングのようなイメージを持たれがちです。しかし、国内外の市場の広がりを冷静に見つめ直すと、その役割はもっと本質的な場所へシフトしつつあります。
消費者は、ただ効率よく買い物を済ませたいだけではありません。その商品はどんな想いで作られたのか、自分の暮らしにどう馴染むのか、そして信頼できる人がどう評価しているのか。そうした背景にあるストーリーや、納得感そのものを楽しみたいという意識が強まっています。
そのため、これからのライブコマースは、単にその場で商品を売り切るためのデジタル販促にとどまりません。ブランドと生活者がライブという空間を通じて出会い、言葉を交わしながら、商品の温度感や価値をじっくりと確かめ合っていく。そんな、これまでにない新しい買い物体験のインフラとして、これからの市場に定着していくはずです。
まとめ
ここまで、ライブコマースの基本から世界的な動向、従来のECとの違い、メリット、そしてKOLの役割や今後の可能性までを解説してきました。
ライブコマースは、単に「ネット上で商品を売るための新しい手法」にとどまりません。リアルタイムの映像や双方向のコミュニケーションを通じて、商品の背景にあるストーリーや作り手の想いをダイレクトに伝え、顧客が深く納得して買い物ができる強力なアプローチです。
市場が成熟へと向かう今、それぞれのブランドの特性に合わせた形でライブコマースを取り入れていくことが、これからのEC戦略において大きなカギを握るはずです。
ライブモールクラブが目指す、新しいライブコマースの形
これまでのライブコマースでは、画面の向こうに立つ一人の配信者が商品をアピールし、視聴者へ向けて一方向的に魅力を伝えるスタイルが主流でした。企業の担当者であれ、インフルエンサーであれ、台本や進行のすべてをひとりでこなすのが当たり前とされてきました。
しかし、一つの商品が持つ魅力やストーリーは、決して一人の視点だけで語り尽くせるものではありません。
- ブランドの担当者や生産者にしか語れない、ものづくりへの熱量や開発の裏側
- 専門家やKOLだからこそ客観的に伝えられる、製品の優位性や他社製品との違い
- クリエイターならではの、リアルな使用感やライフスタイルへの落とし込み
商品に関わる人々の異なる視点を持ち寄ることで、ライブ配信はさらに次のレベルへと成長します。
ライブモールクラブでは、日本初の双方向ライブコマースを掲げ、最大4つの画面分割を通じてそれぞれの視点ならではの意見を交えながら、購買体験をより豊かなものへと高めます。たとえば、ワインをテーマにするなら、生産者はブドウが育った土地や醸造工程を語り、ソムリエは味わいの特徴や料理とのマリアージュを解説できます。化粧品であれば、ブランド側が開発思想や配合成分のこだわりを話し、メイクアップアーティストが現場目線の使い方や仕上がりの違いを伝える。
このように、それぞれの専門性や経験を重ね合わせることで、商品の価値は一面的なスペックではなく、より深い納得感とともにユーザーに届きます。こうした多角的なコミュニケーションを通じて、納得感のある新しいショッピング体験をライブモールクラブは届けていきます。
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